寺山修司少女詩集は遊び心がいっぱいだ
最近、菅田将暉主演で寺山修司の小説「あゝ、荒野」が映像化され、とても気になるところである。
それを知る少し前に私は『寺山修司少女詩集』を読んだ。これは割と万人が楽しめる、玄人でなくとも楽しめる詩集であると思いました。言葉遊びに近い詩集になっているのです。
非常に短い詩(三行の詩もある!)を、幾つも連ねたものに一つの題名を与えている形となっていて、目次には「海、ぼくの作ったマザーグース、猫、ぼくが男の子だった頃、悪魔の童謡、人形遊び、愛する、花詩集、時には母のない子のように」の9つのタイトルが示されている。
ぼくの作ったマザーグースでは、まさにそれっぽい詩が幾つも出てくるので、短いものを紹介しよう。
目かくしした子の
死んだ子の
うしろにかくれたひとがいる
その名はだれでしょ
わたしです
もう一つ
アリスとテレスとお月さま
全部そろえば ものがたり
ひとつ欠けても ものがたり
ふたつ欠けても ものがたり
全部欠けても ものがたり
ペンをいっぽんいかが?
声に出して読むと、リズムよく流れるように読めるのが分かると思うのだが、全編に渡って、大抵の詩が心地よいリズムと共に語られるので、読みやすくもあり、面白さもある。ただその読みやすさとは裏腹に言葉には毒が含まれることもしばしばで、皮肉的で悲観的なものがあったり、ミステリー小説の様などんでん返しがあったりする。このようなエンターテイメントに満ちた詩集は余りないように思える。
そんな寺山修司の遊びに満ちた詩を読んでいたら、私もこういう面白みの有る詩を書いてみたくなり、実際書いてみたので拙作ですが載せてみようと思います。
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「夜の昼寝」
うつらうつらとしていると
誰かが夜だと教えてくれた
私は空に太陽見つけ
どういうことだ?と問い詰める
彼は空を指さして
あれは月だというのです
あれは月だ 燃えているのだ
星屑散って、月は一切消えていく
さあ、昼寝の時間だね
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はい。より良くなるアドバイスがあれば快く受け入れる所存でございます。でもやっぱりリズムの有る詩は、私の様な初心者にも取り敢えず読みやすいですし、詩を読む人が少ない今の時代にはもってこいなのではないかとも思えます。特にエンタメ要素の有る辺りもばっちりなのです。
さてさて、寺山修司作品を他にも読んでみたくなったわけなので、とりあえず「あゝ、荒野」を読んでみようかと思っています。そして面白ければ映画の方も見ようかと。
最近の読書状況ですが、ナボコフのアーダを読んでいます。面白いのですが、洒落の幅が広すぎて掴みきれないです笑
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