仄暗いほど柔らかい

晴読雨読の日々をつらつらと...

書評

朝吹真理子の曖昧さと連なり「きことわ」「流跡」、あと芥川賞について。更に、いまさら「コンビニ人間」

【朝吹真理子の「流跡」「きことわ」】 朝吹真理子の「流跡」「きことわ」を読んだところ、正直に日本文学の中でなら一番に好きと言えるかも知れない作品だった。因みに二つの内どちらが良いかと聞かれたら「流跡」だと思う。 「きことわ」と言えば、第144回…

スリップストリーム文学についてとそれを誰が書いているのか

今日は暖かく丁度良い陽気ですね。さて、昨日はアンナ・カヴァンの『氷』を読んだことをちらっと書いたのですが、この小説の序文における文頭で、 『氷』はスリップストリーム文学、それも、スリップストリーム文学に分類される中で最も重要な作品のひとつだ…