「ルドン-秘密の花園」の感想をつらつらと...
もう一か月程前のことなのですが、東京の三菱一号館美術館で行われているルドン展に行ってきました。美術に関心を持ち始めたのが専ら最近のことなので、展示されているすべての作品を楽しく見ることが出来たわけではないですが、幾つか気に入った絵を見つけて、ポストカードも何となく購入してきました。
「グラン・ブーケ」「沼の花、悲しげな人間の表情」「オルフェウスの死」の三つを購入しました。
「グラン・ブーケ」は一応目玉とされていた展示物だったので買いました。「沼の花…」はユイスマンスの小説「さかしま」の表紙として知っていたので購入。そしてこの中で一番好きなのが「オルフェウスの死」です。
私はリルケの詩が好きなのですが、彼の著作に「オルフォイスへのソネット」というソネットがあります。この中でオルフェウスは奏でる竪琴の音色と共に至高に近いものとして語られていて、それを知ったうえでルドンの「オルフェウスの死」を眺めてみると、何だかとても魅力的に見えました。
絵の中に描かれたオルフェウスの首と竪琴、周りを囲む彩色豊かな花、水、岩。それはまるで悲劇には見えなかった。オルフォイスが八つ裂きにされた後、こうして流れ着く間にも音を奏でたらしいが、ここに描かれているオルフェウスを囲む物たちはきっとその音を聴いたのだろうな、と思わせる所がある。要するに、私はこの絵を見て思うことが色々あったわけで、そういう意味でこの絵が好きです。
因みに「グラン・ブーケ」すごく大きかった。綺麗だった。木炭画も主要なものが多くて、あ、これ資料で見たことある!っていうのが多くて見ごたえがありました。
5月20日まで開催されているので気になる方は下のリンクへ↓
私は美術素人だったので、取り敢えず芸術出版から出ている「もっと知りたいルドン」というのを読んでから行きました。多分その方が楽しめます。
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